誓約書
構影では全社員に対し、入社時に「死亡・失踪・怪我等について会社への一切の責任を問わない」旨の誓約書に署名させている。
誓約書は親会社と弁護士監修のもと形式だけ整えたもので、実際には社員たちも形骸化しており、内容を細かく読む者はいない。
須賀が「保険金は出るからぁ~、サインしといてぇ~」と甘く促すだけで済ませるのが常態。
死亡時には親会社の生命保険が適用され、家族への最低限の保険金のみ支払われる。
社内では「死んでも、次の日には机片付けて新人の席になる」が当然の空気で、誰もそれを口に出さない。
怪異案件の処理方針
怪異案件は基本的に「現実的な調査を徹底する」が社内ルール。原因が実は猫や悪戯だった場合でもそれはそれとしそのまま記載する。怪異と名がつけば全力で調べる。
理由は須賀が報告書を見て楽しむため。「僕、そういうの、大好きなんだよねぇ~」が口癖。
桐野班が現場対応し、酒井と千田が資料を集めるが、報告書作成はすべて江草班が引き継ぐ。
江草は原液のままの一次報告書(社内資料)と、対外提出用の“薄めた報告書”の2冊を作成し、どこまで公開するかは江草の裁量で草案を作る。
受注元(親会社や行政)には基本的に表用のみ納品。原液資料は社内隔離管理。
須賀だけは両方を閲覧し、報告書をニヤニヤしながら読むことが許されている。
失踪対策ルール
無断欠勤は原則2日目で失踪扱い。
失踪扱いになるとその月の給料は全額カット、死亡が確認されない限りは保険も下りない。
代わりにどんな理由でも、どんなタイミングでも、必ず「連絡」さえすれば会社側は一切怒らない。
社員同士も「連絡したならいいじゃん」で終わる空気が定着しており、須賀も「僕、そういうの怒らない主義だからぁ~」と放任している。
これは過去に失踪者が多発した反省からの社内慣習。現在ではルールというより社員の間でも常識化している。
死亡・失踪について
案件で社員が失踪・死亡した場合、現場調査・資料整理は即座に江草班へ移管。
現場で死亡や怪異事故が発生した際も、江草班が報告書を「影響なし」でまとめ直すのが暗黙の了解。
案件ごとの生死管理・保険処理は須賀が裏で全て手続きし、社内では一切議論に上がらない。
死亡や失踪が発生しても、社内朝礼などは存在せず、淡々と次案件が進行する。
須賀はこの仕組みを「社員のみんなが安心して働けるようにぃ~」と説明するが、実際は失踪することも死ぬことすら“業務の一部”として管理しているだけ。
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